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神戸アイライト通信  NO.25
発行:2011年 8月

・神戸から東日本へ支援活動を継続します
・最近のロービジョン関係の話題
・東日本大震災追悼と支援
・点字用紙の再利用をしています
・編集後記

神戸から東日本へ支援活動を継続します

理事長  森 一成

 3月11日午後、協会のある中山記念会館も上の階は揺れを感じていました。インターネットで東北に大地震が発生したことをすぐに確認しました。夕方になって津波の被害が伝わり、とてつもない大災害が起こったことを知りました。翌日12日はロービジョンサポートフェア開催でした。講演講師の先生、展示会出展業者の皆さんの中にも東日本から来訪予定の方もいましたが、来訪するのが難しい状況となりました。そこで内容を変更し、大震災の支援イベントとして開催しました。会場で犠牲者に黙祷をし、義捐金を募りました。ご協力、ご理解いただいた関係者、参加者の皆様に深く感謝いたします。
 その後も支援金の募金活動を続けています。5月には第1回東日本大震災追悼と支援の集いを開催しました。追悼ミニコンサートを行い、現地の状況、支援状況の報告を行いました。会場で支援金の募金活動もしております。第2回はインタッチの川越さんを迎えて7月に開催しました。第3回は9月の予定です。また11月3日開催予定のアイライトフェアでは、視覚障害者の災害対応をテーマにシンポジウムを実施予定です。私達ができることは僅かなことではありますが、今年度はこういった支援活動を継続していきます。
 そして協会は13年目に入り、視覚障害者トータルサポート事業(相談事業)は4年目を迎えました。兵庫県眼科医会発行のリーフレット「つばさ」も1年が経過し、眼科からの患者さんの相談は倍増しました。通所施設事業もおかげさまで利用される皆さんも増加傾向です。アイライト新神戸は10年目、ITハンドファームは6年目を迎えました。今年度もよりよい事業になるべく努めたいと思います。

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最近のロービジョン関係の話題

副理事長 山縣祥隆(山縣眼科医院)

 神戸アイライト協会会員の皆さん、暑い日が続きますが、お元気ですか?
 今回もロービジョン関係の最近の話題をお届けします。まず治療についてですが、京都大学の山中教授らのグループは、あらゆる細胞に分化する能力を持つ「iPS細胞」を作る時に重要な役割を果たす遺伝子「グリス1」を発見しました。マウスやヒトでの実験ではその効率が数倍にもなり、iPS細胞の効率的な作製が可能になるということで注目されています。
 次に網膜色素変性症の視野狭窄の進行を遅らせる可能性がある薬剤として、現在、緑内障治療に使われている点眼液、イソプロピルウノプロストンが注目されています。千葉大学や九州大学の研究では、網膜色素変性症の患者さんに、この点眼薬を使用したところ、使用しなかった場合に比べて視野中心部の機能が良いレベルに維持され、視神経の保護作用がある可能性が示唆されました。もちろん朗報なのですが、私の意見としては、経過をみた期間がまだ短いので、もう少し研究の結果をみなければ早計には結論できないと思っています。
 さて、できるだけ多くの視覚障害者にロービジョンケアについて知ってもらうために開発され、兵庫県眼科医会が発行したリーフレット「つばさ」についてです。この「つばさ」は眼科の外来で眼科の先生が患者さんに手渡すものですが、見えないこと、見えにくいことで困ったら神戸アイライト協会に連絡するように書かれています。平成22年2月23日、兵庫県眼科医会に所属する眼科の先生に配布してもらったところ、約1年間で44名の患者様が神戸アイライト協会に連絡をして来られましたので、協会ではそれぞれの方に最も適切な情報を伝えてきました。兵庫県眼科医会では一人でも多くの「目が見えない、見えにくいことで困っている方」にロービジョンケアの情報を伝えることができるように、そしてひとつでも多くの眼科でロービジョンケアが行われるよう、今後も色々な活動を行っていく予定です。また兵庫県眼科医会の上部組織である日本眼科医会は兵庫県での「つばさ」の実績を考え、全国版の「つばさ」を計画し始めています。全国版の「つばさ」はリーフレットではなく、インターネットを利用した方法になる可能性が高いのですが、いずれにせよロービジョンケアの重要性が眼科の先生の間で認識され、具体的な活動が始まってきたことは喜ばしいことです。

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東日本大震災追悼と支援

事務局 和田眞由美

 3月11日に東日本を襲った激震と津波により被災された皆様に、心よりお見舞申し上げます。
 発生翌日のロービジョンサポートフェアで募金の呼びかけを始め、会員の皆様へもご協力のお願いをさせていただき、5月と7月に追悼と支援の集いを開催し、7月16日現在で330,095円をお預かりしました。4月に神戸市視力障害者福祉協会および兵庫県視覚障害者福祉協会を通じて日本盲人会連合の視覚障害被災者への配分義援金として10万円を届けさせていただきました。7月にはインタッチ(東日本大震災視覚障害被災者支援ネットワーク)へ2万円、日本盲人福祉委員会の東日本大震災視覚障害者支援対策本部へ20万円をお届けしました。息の長い支援が必要と考えております。

 阪神淡路大震災の時に、現通所施設メンバーの高尾さんが復興を願って作曲され、役員の絵野さんが作詞された『勇気』を、元気を取り戻した神戸から、感謝と祈りを込めて東日本へおくりたいと思います。

『 勇気 』    作詞:絵野雅子  作曲:高尾美智子
港に船が戻るよ 波が歌ってるよ
山の緑が萌えるよ 花が笑ってるよ
そして 町並みが 再びよみがえる
悲しい傷あとは ここにも残るけど
遠く 離れてた 友だちが帰るよ
明るい 呼び声が 市場をにぎわすよ
空き地の片隅に 今も残されてる
しおれた花束と 小さな お人形
やがて ビルが建ち ひび割れを埋めても
わたしは 忘れない あなたがいたこと
この街は元気です 潮風よ伝えて  
街に勇気をくれた すべての人たちに
やがて 街の灯が きらめきこぼれるよ
わたしの 心にも ともすよ 勇気を
ともすよ 勇気を

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点字用紙の再利用をしています

       ITハンドファーム

 ITハンドファームの手工芸品を紹介します!

 点字用紙は地域により再生に回すことができず廃棄されます。
 そこでイベント関係のチラシや「週刊 点字毎日」を使い、封筒、ポチ袋、一筆箋などを作り販売しています。点字の凹凸を生かしたポチ袋と点を潰し作った一筆箋は通所されている方が描かれた水彩画を印刷し大変好評です。

 また、ロービジョンの方からの要望で太い罫線で行間が1.8cmの便箋も喜ばれ、今春からイベントで商品として販売しています。他にもA4、B5、長3などの封筒も作成しています。お気軽にお問合せください

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(編集後記)

 今年3月に神戸市障がい者保健福祉計画2015が策定され、神戸市のホームページにも掲載されています。その中に相談窓口として「視覚や聴覚に障がいのある人に配慮した専門相談体制の整備」と謳われています。これはトータルサポート事業の継続交渉をする中で、繰り返し訴えてきた視覚障害に関する専門相談ができる場所の必要性を神戸市が深く理解してくださったもので、交渉を通して大きな一歩を踏み出せました。ご支援くださっている皆様のおかげです。今後ますます精進して参ります。(和田)

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