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アイライト通信 No.10
発行:2003.12

・ごあいさつ
・みんなで楽しんだ! 第2回 アイライト福祉フェア
・目と目の病気についての話(1)
「ものが見えるとは

・第1回アイライトコンサートを振りかえって
・アイライトフェア

     

2003年度も後半に入りました。
アイライトコンサート、アイライト福祉フェアという大きな行事も無事終了しました。
こういった行事を多くの方がボランティアとして支えていただきました。
また通所施設アイライト新神戸にも多くの方が、ボランティア講師としてまたはボランティアスタッフとして入っていただいています。
リコーダーでは英村(はなむら)先生に楽しい中にも熱心に指導していただき、コンサートでは大きな拍手をいただきました。
ヨーガでは三宅先生の指導で姿勢を正したり、呼吸法を学んだり心身をリラックスさせるとともに、リフレッシュさせています。
音楽療法では小林先生の笑いのあふれる指導を受けながら、病院訪問での模擬実習や音楽練習にとりくんでいます。
2年目になった手芸も辻先生、大江先生の指導の下、アイライト福祉フェアに昨年同様に展示し実演もできました。
点字指導やパソコン講座も始まり、ウォーキングデー、メンバーズデー(友の会の日)、福祉勉強会、音楽練習と多彩なことに取り組んでいます。
通所希望者の方はまたご相談ください。
通所以外の訪問歩行訓練、訪問パソコン指導、相談、パソコン講習、ガイド講習もあり、多忙な状況はかわりません。
ボランティアスタッフとしての活動に関心のある方の連絡もお待ちしています。

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ごあいさつ

理事長 新阜義弘(におかよしひろ)

読む人によっては少し早いかもしれませんが新年あけましておめでとうございます。
2003年も神戸アイライト協会にご支援ご協力をいただき、誠にありがとうございました。
新しい年もどうぞよろしくお願いいたします。
兵庫県・神戸市の視覚障害者リハビリテーション、福祉レベルが向上していけますようお力添えをお願いいたします。
当協会も2004年4月で、創立5周年を迎えます。
創立当初は、本当に小さな光でした。
それが試行錯誤を重ねながら、事務所も二回移転し、現在の場所に落ち着いています。
一昨年からは視覚障害者のためのリハピリテーション・デイサービスの拠点となるアイライト新神戸が誕生し、昨年の 2月から特定非営利活動法人(NPO法人)神戸アイライト協会として新たな活動を行っています。
こうして小さな光が、皆様の愛の力によって大きな光の輪となって発展してまいりましたこと、法人となれましたことも皆様のご理解ご協力の賜と深く感謝しております。
私達は、地域における社会的責任と活動と役割の重要性の大きさを常に実感していかねばなりません。
神戸アイライト協会が次のステップとして考えねばならないのは、安定した援助サービス体制を築くことです。
具体的な秦を検討していきたいと考えています。
今年も視覚障害者リハビリテーションやデイサービスの充実に取り組むと共に、独自性を生かした活動であるパソコン講習会や歩行訓練、サポートスタッフ養成等の事業を継続していきます。
それを生した社会参加促進の具体例となれる取り組みや相談事業と直結したりハビリテーシヨン活動、ロービジョン関連事業や講演会等のイベントも行ってまいります。
こうした神戸アイライト協会の活動を広く地域の視覚障害で悩んでいる方、因っていたりする人や家族の方に知ってもらう努力を惜しみません。
活動に賛同していただける晴眼者や視覚障害に興味あるボランティアの人等を行政やマスコミの力をお借りして広く募ります。
少しでも、この活動を地域社会に浸透させていきたいと思っています。
愛の光(アイライト)が、多くの人の協力で、できるだけたくさんの視覚障害者の上に輝くことを願っています。
次のステップに向って努力してまいります。
ご支援よろしくお願いいたします。

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みんなで楽しんだ! ! 第2回 アイライト福祉フェア

平成15年11月24日(月)、神戸市立東部在宅障害者福祉センターで第2回アイライト福祉フェアを開催しました。
(ご協力ありがとうございました。
左からASV、兵庫県伴走者協会、点V連)午前の部は「よろず相談会」。
音声パソコンや点字機器のデモンストレーションのほか、ピアカウンセリング、白杖歩行・ロービジョンの相談、点字相談、スポーツ相談、拡大読書器展示などのコーナーが関係ボランティア団体、関係者の協力で開設されました。
それぞれのコーナーには視覚障害者・関係者が訪れ、熱心に説明に耳を傾けていました。
午後の部はミニコンサートと講演が行われました。
ミニコンサートでは、まずアイライトアンサンブルのみなさんが登場。
リコーダーによる「小さい秋見つけた」と「ラブミーテンダー」の演奏は、日ごろの練習の成果を存分に発揮して、会場から大きな拍手が送られました。
次は小西さん、高尾さんのピアノ伴奏によるみんなで歌いましょうのコーナー。
参加者全員で「ふるさと」「里の秋」「翼をください」を合唱しました。
次のコーナーでは、ボストンの留学から帰国された前川裕美(まえかわゆみ)さんが「ねがい」を熱唱。
会場は前川さんの澄んだ歌声に魅了され、惜しみない拍手が送られました。
次に兵庫医科大学助教授でアイライト協会の理事でもある山縣祥隆氏が「目の病気とロービジョンについての話題」をテーマに講演。
山縣氏は、ローピジョンケアについて「病院の中で行う視覚障害者のリハビリテーション」と解説した上で、目の病気は視力だけでなく視野、色覚、光覚、立体像の5つの要素から診断するもので、さまざまな要因により見えない、見えにくいということが起こってくると、わかりやすくお話いただきました。
今回の福祉フェアには午前、午後を通じて約70人に参加いただきました。
また、多くのボランティアのみなさんに支えられて楽しい集いと交流ができたことを感謝し、喜びあいたいと思います。

(理事 小林良守)

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目と目の病気についての話(1)「ものが見えるとは」

山縣祥隆(兵庫医科大学)

30万5000人という身体障害者手帳の数(平成8年)から推定して約100万人いるとされる視覚障害者ですが,社会の高齢化とともに,その高齢化が進んでいるのが現状です。
つまり運動感覚能力が低下した上に,目が見にくい方達ですが増加している訳で,これからもこの傾向は進むでしょう。
今回はものが見えるということについて分かりやすくお話しします。
ものが見えるという意味の中には視力,視野,色覚,光覚,立体視という5つの要素があります。
視力とはどれくらい小さいものが見えるかという能力で読み書きに重要です。
また視野とは見ている範囲の広がりで,中心視野と周辺視野があります。
中心視野のうち最中心部は視力,つまり読み書きに関係する部分で,周辺視野は特に外出歩行にとって重要な部分です。
色覚に異常があると信号機の色が見にくいことで外出が困難になったり,クレヨンの色や色伝票を間違えて学校生活や社会生活で問題となったり,また細かい色の変化が分からないことで突然に紅葉が来るように感じるなど,色々と不自由が生じます.光覚とは暗いところで視野の周辺部にある物の陰が認知できる能力で,怪我をしないために重要な能力です。
立体視は両眼の視力が良く,斜視がなく両眼の視線が一致していることが条件で,実生活では針の穴に糸が通りにくいとか,2種あるいは大型免許が取得できないとか,ディズニーランドなどで流行りの3D映像が楽しめません.これらの5つの要素が揃って初めて完全な視覚と言えるわけですが,視覚障害者の方々はこのうちの一つあるいはそれ以上が障害されているわけです.まず網膜についてもう少し医学的にお話しします。
人の目の網膜には錐体(すいたい)細胞と桿体(かんたい)細胞があります.視野の中心部を担当する錐体細胞は,明るいところで働き,細かい物を見る能力,つまり視力を決めている細胞で,同時に色を感じる力を持っています。
一方,視野の周辺部を担当する杆体細胞は細かい物を見る能力も色を感じる能力もありませんが,暗いところで視野の周辺部にある物の陰を感じる力を持っています。
目の病気には視野の中心部が主に障害される病気と,視野の周辺部が主に障害される病気がありますが,中心部が障害される病気は主に錐体細胞が障害され,「中心暗点」を生じますので,視力が低下し,色がわかりにくくなります。
ただし周辺の視野は保たれますので,外出歩行はさほど困難ではなく,暗い所でもある程度,移動が可能です。
このような状態を引き起こす代表的な病気が黄斑変性症です。
一方,周辺視野の障害される病気は杆体細胞が障害されますので,その程度によっては外出歩行が困難となると共に,暗い所で見にくくなる,いわゆる夜盲が生じます。
代表的な病気には網膜色素変性症や緑内障がありますが,これらの病気では中心視野は比較的長期間,保たれ,読み書きは可能です。
網膜に投影された映像は視神経から,脳の中へ入り,後頭部の視覚中枢に到達して初めて物が見える訳ですが,この経路が障害された場合について簡単に述べます。
その大原則は,視神経の障害では障害された方の目が見えなくなるのに対して,さらに中枢の脳の中でこの経路が障害された場合には両眼共に視野が欠けることです。
この両者では見え方に大きな差が出ます。
例えば一つの目が完全に見えなくなった場合については,片目をつぶってみれば分かりますが,視野の広がりとしてはさほど,狭くはなりません。
不自由があるとすれば先にお話ししましたょうに,物を立体的に見ることができなくなることです。
一方,両方の目の左右どちらか半分が見えないような場合(同名半盲といいます)は,見えない側から来る人に全く気づきませんので,直ちに外出歩行が困難となります.例えば右眼が見えないことと,右側が見えないことは,全く違うことなのです。
次回は,視覚障害を来す主な病気について分かりやすく述べたいと思います。

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第1回アイライトコンサートを振りかえって

ボランティアスタッフ 西山 路子(にしやまみちこ)

「リコーダーを教えてくださる先生がいるんですけど、みなさん習いませんか?」そんなお話があったのが、今年の4月でした。
通所メンバーが対象ですが、もちろん誰が入ってもOKということでした。
それならそばできいているよりは参加したもの勝ちかなと軽い気持で何十年ぶりかで、たて笛を手にしました。
20代以外の人は全員○○年ぶりです。
ドレミファソラシドで終わりかと思ったら、シャープはあるはフラットはあるはでてんてこ舞いです。
タンギングなんて学生の頃習ったかしら?とりあえず高いほうのミ・ファ・ソ・ラは吹けども吹けども、雑音にしか聞こえません。
参加していない人には拷問に等しかったと思います。
吹いてる方はピーピー鳴っても案外平気なものです。
吹いてる者勝ちですね。
通所メンバーやボランティアスタッフが、いろんな曜日に入れ替わりくるので、先生は毎週いろんな曜日にきてくださいます。
ピーピー鳴らしてるだけではおもしろくありません。
何か曲をということで教えてくださったのが「ラブ・ミー・テンダー」,でした。
これからじっくり練習して、いろんなテクニックをと思っておられたのですが、なんと大胆にも森先生がコンサートにも出ましょうとおっしゃったので、さあ大変。
いずれコンサートをなんておっしゃってましたが、「こんなに早く現実化するなんて、だまされたー」と思ったのが正直な感想でした。
リコーダーの英村(はなむら)先生もじっくりいろんなテクニックをなんて言っておられません。
せめて2曲は披露しないとかっこがつきません。
さあその日から10月26日の演奏会に向けての練習が始まりました。
私は毎日アイライトへ行っているので、いやでも毎回練習ができます。
大変なのは1週間に1回しか来ないボランティアスタッフです。
1回でもぬけると2週間は空きます。
ましてや全員で練習なんて不可能です。
リハーサルを兼ねてのミニコンサートのできはあまりよかったと言えませんでした。
塚田さんのピアノがメインだとは言え、こんなんでいいんだろうかと少し自信喪失気味だったのですが、なんと本番前のリハーサルは完璧で怖いくらいでした。
本番に取っといてといいたいくらいでした。
かなり自己満足的なところはありますが、1つのことに向かって進んでいき、その中で「ああでもない、こうでもない、ああしよう、こうしよう」とまとまって行くことができるのは喜びです。
「福祉と音楽を」をモットーにアイライトの仲間とまた次への挑戦を考えていきたいと思います。
今回はだまされましたが、次回は確かな意志をもってさらなる飛躍につなげたいと思っています。

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アイライトフェア

アイライト初の音楽だけのイベント「アイライトコンサート」を開催しました。
当日は予想をはるかに上回る130名の方に来ていただき、会場は満員になりました。
前半のアイライトアンサンブルとMPR英村(はなむら)によるリコーダーをきいて楽しんでいただいた後、後半は会員の塚田まゆみさんによるピアノ演奏です。
ドビュッシーの「月の光」、リスト「愛の夢」やショパンの名曲にうっとりとさせられました。
そして、ベートーベンのピアノソナタ「悲愴」の情感のこもった演奏。
心にしみいる音楽をきかせていただきました。
また1曲ごとに曲の解説もしていただき、より感動が深まりました。
アンケートやメールで多くの方からも、すばらしい演奏だったとの声が届いています。
遠方から来ていただいた方もありました。
ご来場いただいた方々、ご協力いただいた方々に改めて感謝しております。
次回は2003年4月25日 作りの予定です。
またアイライトの音楽活動へのご理解とご支援をよろしくお願いいたします。