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当協会の会報を、バックナンバー含めて総てお読みいただけます。1999年から続く本会の歩みをぜひご覧ください。視力を使わずに自由に街路を闊歩できる技術、歩行訓練。ここではその体験者の皆様のお声をインタビュー形式でお読みいただけます。ここでは視力を用いずにパソコンを利用されている様々な当事者の方の事例をご紹介します。

歩行訓練士スーちゃんとの街歩きコラム♪

目が見えにくく、見えなくなると自由に外出できなくなるのだろうか、こうした不安を取り除いてくれるのが歩行訓練です。
視力障害のため歩行が困難になっても訓練を受けることで様々な場所へ行けるようになります。ほかにも公的なガイドヘルパーや盲導犬の利用といった方法がありますが、歩行訓練の魅力は自分で行きたいところへ行きたい時に行けることです。そんな歩行訓練の魅力を、体験者の声を交えて発信しています。


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今回は、歩行訓練によって自由に外へ出かけられるようになられたお話です


すーちゃんイラストS:今日はMさんに、歩行訓練についてちょっとお話聴きたいなぁと思います。よろしくおねがいします。
M:おねがいします。
MさんS:今日もこちらまで歩いて来られましたよね。
M:はい
S:暑かったでしょ。
M:もうこんな時期はちょっと・・・。
S:歩いててぼーっとしちゃいませんか?
M:常に緊張してて・・・。
S:ああ、やっぱ緊張して・・・、そこが違いますね。
 歩行訓練歴が長いという風に聞いてるんですけど・・・。
 最初に受けた時ってどれくらい前のことになりますか?
M:訓練を実際に受けた時だったら、もう三十数年前・・・。
S:そんなに・・・!
M:そう。
S:昔ですね。そのときはどなたに教わったんですか?
ライトハウスM: 日本ライトハウスですね。
 基本を教わって、すぐにライトハウスの周辺を歩いて、あとは、ライトハウスから家の方に。
S:ああそっか、通ってらっしゃったのかな。
M:半年くらいは寮にいたんだけれども、あとの半年くらいは通ってました。
S:遠いですよね。
M:そうですねぇ。
 1時間くらいだったかなぁ。
S:結構ありますねぇ。そこが始まりで、森理事長からの歩行訓練も受けたっていう話聞いたことあるんですけど。
M:あっー、10年ほど前かな。最初就職した時、日本ライトハウスで職業訓練を受けて、就職してから通勤経路を日本ライトハウスで受けたんですけれども・・・。職場が移転したんで、まぁ、慣れたんで歩けるかなって感じで一応歩いてたんですけども・・・。人と歩くことも多かったし、自分でも歩けてるか確実性がなかったんです。ちょうどこのアイライト協会ができて、こちらでできるの聞いたものだから、で、あらためて歩行訓練をしてもらったんです。
S:なるほど。そうなんですかぁ。そして、今、ですね。今も、受けていらっしゃいますよね。
M:今は、ここに、アイライトに来るまでを。帰りはまだ途中ですね。
S:でも、お一人でこちら来られてますもんね。
M:そうですね。
S:そうですか。ベテランですね。びっくりしました。
M:あ、いや、そんなことないんですけども。
S:で、どうですか?受けてみて・・・。あの、変わったこと聞いてみたいんですけど。
M:ああっと、自分の変わったっていうことやね?
S:そうです。
M:せやねぇ・・・、まぁ、すごく自由になったかなって思うんですね。
S:自由になった。
M:うん。出たい時に出られますもんね。やっぱり人の手を借りてじゃなかったら、思う時に出られないから。人の都合にある程度合わせないと・・・。で、私としては、その、自分が出たい時に出られる、それが一番。
S:そうですよね。ガイドさんとか頼んでしまうと、その日行きたくなくても出ないわけにいかなかったりとか・・・。
M:そうだし、やっぱり、今、出たくても、今、来てもらうわけにはいかないですからね。
S:いやいやほんとですよ。お医者さんとかもありますもんね。
M:そうですねぇ。お医者さんなんかだったらそうやね・・・、どうしてもやったら自分でなんとかしてでも行きますけど、そうでもなかったらお願いしたりもするんだけどもねぇ。
S:自由に歩ける。
M:それってすごく大事なことだと思いますよ。だってやっぱりねぇ、あの、普通に考えればみんなそんなの考えなくて出ているわけでしょ?今買い物に行きたいなと思たら行けるわけですからね。
S:うん、そうです。
M:やっぱり・・・。それは、できるのとできないのではずいぶん気持ちも違うし・・・。そうですねぇ。
S:歩行訓練を受けることでこう、安全に歩けるようになったというのはありますか?
M:ありますよ、やっぱり。自分で歩いてて気が付かなかったポイントとかを教えてもらったり・・・。なんてのかな、家族と歩いていても気がつかないようなポイントってありますよね。
S:あ、はい。
M:やっぱり歩行訓練士の方は、そのことをしっかり教えてくれるので、すごく自分も安心して歩けますし、安全やと思いますよ。
S:よかった。ポイントを。
M:こんな歩行方法なんて気がつかないわ。みたいなとこも教えてもらったりできるでしょう?それは私もすっごいことやなって、いつも感心するんですけどね。
S:そうですよね。やっぱりなんてかな、目の付け所が違うというか、普段の人やったら気付かないところ・・・。
M:そう。
S:これ使えるんじゃないかっていう形ではお伝えしますね。
M:そういうのがね、すごくびっくり・・・。
 あの、わたしにとってはうれしいし、安全やなっていうのはいつも思って、感謝してます。
S:ありがとうございます。なんというか、励みになります。
M:がんばってください。
S:ありがとうございます。そしたらあの、最後になりますが、このページを見ていて、ちょっと歩行訓練を受けてみようかなぁって考えている人に、お伝えしたいことがあったらおねがいします。
M:はい。まぁ、あの、ひとりで歩かないにしても、こう、白杖のきちっとした持ち方で、人にガイドをしてもらう時でも、お互いに楽に歩けるようになりますよね。
S:はい。
M:だからその、歩行訓練を受けて単独で歩こうと思わなくっても、一度受けられたらいいと思いますし、もちろん自分で歩きたいなと思う人は、歩くといろんな意味でね、こう、外に出るって自信につながるんじゃないかなって思うんです。
S:なるほど。
M:それからね、私、歩行訓練受ける前、学生の時、初めて歩いた時にね、なんか世界が変わったような気分に、気分だけですよ。なったんです。
S:世界が変わる・・・。
M:そう。スクールバスに乗ったりね、両親に送ってもらったりして歩いてたんだけども、ある日突然、なんとか学校まで往復ね、歩くようにしたんです。その頃まだ歩行訓練とかはなかったんでね、まぁ、危ないんだけども、外に出ると・・・、自分で出られたことがすごく嬉しい。今はもう、出て当然だと思ってるんですけど、その一番最初の一歩踏み出した時には、そういう喜びって言うのが、大きかったような気がします。
S:うんうん。
M:それは40年以上前のことなんですけどね。
S:いやいや。でもその時のはじめの一歩の喜び、やっぱり私も味わってほしいな。
M:自分では危ない、危ないですよ。絶対に危ないんだけどそれも承知で、自分がそれも慣れたらね、克服できたらでいいんですかね?気持ちの上でね、そうしたらすごく怖いこともあるけど、いいことも出てくるのじゃないかなと思います。
S:まずは一歩踏み出してというところですね。
M:そうですね。
S:はい。わかりました。今日は貴重なお話をどうもありがとうございました。また、よろしくおねがいします。
M:こちらこそありがとうございました。
S:ありがとうございました。


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